診療ガイドラインの過去、現在、未来

診療ガイドライン   豊島義博先生

「診療ガイドライン」は改善され科学的に、且つ患者・医療者にとって最善の臨床判断ができるよう進歩してきています。

 

EBMというと単なる研究結果で臨床には馴染まないと思い込んでいる方が多いですが多くの場合臨床データが使われ臨床判断のための補助として現在、研究デザイン中心の評価から患者にとって意味のあるアウトカムを重視した評価(GRADE)になり患者・臨床医にとって非常に有益なものになってきています。

また「診療ガイドライン」は医療行政にも大きな影響を及ぼします。
是非この機会に「診療ガイドライン」について正確な知識を持っていただきたいと思います。

豊島先生のご講演を聴かれる前に是非、「医療機能評価機構Minds」をネット検索して見てください。

 

様々な病気について、推奨される治療方法が掲載されています。
参考図書 「学びなおしEBM GRADEアプローチ時代の臨床論文の読みかた」

編集 豊島義博/南郷里奈/蓮池 クインテッセンス出版


 

兵庫県保険医協会歯科部会 4月歯科定例研究会のご案内

診療ガイドラインの過去、現在、未来

4月歯科定例研究会のご案内

20140423b.jpgEvidence Based Medicine(EBM)という言葉は、1991 年にゴードン・ガイアットが米国内科学会誌に投稿したコラムに初めて登場した。臨床疫学に加えてPC 検索を追加し、EBM という言葉を用いた。

ただ一つの論文だけで臨床判断ができることは、稀である。

ゆえに、エビデンスを統合したシステマティックレビューや、診療ガイドラインが過去20 年間では激増した。

当初、エビデンスの質は研究デザインで判定し、格付けしていた。

この考え方は、日本の診療ガイドラインの作成基準となった「Minds の診療ガイドライン作成の手引き2007」などに利用された。

EBM の提唱者ガイアットを中心に、GRADE: Grading ofRecommendations Assessment, Development andEvaluation という活動が2000 年ごろより始まった。GRADE は、エビデンスの質を研究デザインだけでなく「アウトカム重視」で評価するように、検討した手法である。

「研究デザイン中心の評価から、患者にとって重要な意味のあるアウトカムを重視した評価へ」というのがEBM のこの10 年の変遷である。

診療ガイドラインの作成方法の変化と、今後の展望を紹介したい。【豊島記】


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