スピード矯正研究会 定例会 3月12日

テーマ:ICOIでのAlikhani教授講演についてのディスカッション

発表担当者 山田 

今回の定例会では、Alikhani教授(ニューヨーク大学)の講演についてディスカッションを行いました。Alikhani教授はニューヨーク大学内のCTOR(Consortrium
for Translational Orthdontic Research)という研究機関で指導しています。 

ICOIは国際インプラント学会ですから、矯正学の教授が講演することは極めて異例だと言えます。なぜ矯正学の教授がインプラント学会で講演できたのか。それはAlikhani教授の基礎研究と臨床成果が歯科学全体の発展に大きく影響するからでしょう。 

一日目は受講を希望した有志に対して矯正用アンカースクリューについて、二日目は本会場でAccelerated
Tooth Movementについての講演でした。日常臨床で矯正治療を行わない数多くのインプラント専門医の会員がAlikhani教授の講演を絶賛していました。講演終了後も教授の下にはたくさんの質問者が集まり、全員がファンになっていました。

講演の一部

個人的には、大学院で指導していただいた山口准教授とAlikhani教授がミーティングを行ったことがとても感動的でした。私の尊敬する二人の矯正医の共著による専門書が今年発刊されます。 

ところで、今回の定例会で最も盛り上がったのは、実は初日の講演内容なのです。 

終盤にAlikhani教授は振動を利用した歯の移動速度の加速化について話されました。この内容がとても興味深く、現在市販(日本国内では販売されていません)されているアクセルデントという装置の周波数(30ヘルツ、20分、0.1G)では歯の移動速度は速くならないというのです。Alikhani教授の研究では、90から100ヘルツが必要だということです。しかし、そこまで周波数を上げることが人体に悪影響しないのか。Alikhani教授はそこまで言及していました。 

スピード矯正研究会の研究テーマは、またさらに広く深くなりました。 

中嶋