精神科医が教える行動理論に基づいたクレーム対応術

zoom上で開催

2022年9月22日 zoom上で開催されました。

この日はドイツ在住の精神科医の江間 彩子先生に「精神科医が教える行動理論に基づいたクレーム対応術」というテーマで特別講演していただきました。江間先生は日本小児学会専門医、日本精神神経学会専門医・指導医、こどものこころの専門医・指導医、精神保健指定医という資格をお持ちの先生です。

クレームの対応方法のセミナーで多いのはマナー講師の先生による”気づき”や”接遇”による予防策が多い中、今回の講演では行動理論をベースに”激昂する相手”、”理不尽なクレームや要求”についてどのように考え、どのように対応すればいいかを理論的に解説していただきました。

  • 行動理論という考え方から”相手にポジティブな要因(見返り)を与えない”ということを行うことで相手の感情を抑え、2回目、3回目のクレームを防ぐ方法
  • 激昂する相手へは共感を伝え、動じない対応で消去バーストを待つ方法
  • 対応後はスタッフを褒め、労うことで心のケアを行う方法
  • 保護者へ行動変容をうながす為には別ケースの例え話を使って伝える方法
  • 激昂する相手に対しての対応方法を決めてシュミレーションを行なっておく方法

 

など精神科医が日常使うテクニックから歯科医院のクレーム対応に使えるテクニックを抜粋して教えていただくことができました。

最後の江間 彩子先生の言葉で「1番大切なのは先生方の精神的負担が軽くなることです」というものがありました。

歯科医師自身の心、スタッフの心を軽くするという考え方がとても新鮮に感じ、これからの時代は”働く人の心の健康”というものを大切にしなければいけないと思いました。

江間秀明